2020年8月9日日曜日

稲松真人の連絡先

ホームページが見られない場合には、 こちらのページをご覧ください。 



 もしくは、こちらに直接ご連絡ください。 
 メールアドレス:macoto.inama@gmail.com  

お手数をおかけしますが、よろしくお願いします。

2018年3月28日水曜日

ブログでは、緊急告知!

随分のご無沙汰アップなのに宣伝でごめんなさい。
4月の21日の土曜日、午後1時半から、明石にて事例検討会による学びを企画しております。
定員までいま少し余裕あります。
お申込みは、メールかファクシミリで!
3月中なら早割です。
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稲松 真人(いなまつ まこと) 兵庫県対人援助研究所 主宰
〒675-0146 兵庫県加古郡播磨町古田1-3-41
Tel.&Fax.:079-437-9745
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2017年9月29日金曜日

福祉人材確保と育成のことについて


またまたサボってしまい、2か月近くアップしていませんでした。

9月も今日と明日の2日のみ、、、ごめんなさい。


9月26日

第11回社会保障審議会福祉部会福祉人材確保専門委員会

介護職キャリアパス実現に向けた報告書をまとめられています。

・入門的な研修を新たに設けて担い手のすそ野を広げる。

・介護福祉士の養成カリキュラムの見直し、資質や社会的評価の向上。

・より高い能力を持つ現場のリーダーを育てる研修プログラムを設ける。

これらの3本柱があげられています。


これまでにもいろいろと策は練られてきていますが、

今回は

「関心を抱いた人に実際に参入してもらえる仕組み云々・・・」ということらしいです。

ただ、

本気で対人援助の専門職として関心を抱く人がどれくらいいるのか?

という疑問が湧いてきます。


医療という対人援助のモデルは

「病気やけがを治療して健康を目指す」という

言わば非常にわかりやすい基本があります。

対して社会福祉の援助モデルは、、

個々の自己決定を支える「その人らしい暮らし(生活)」を支える

「自立支援の実践」という

分かりにくい、難解な型です。

なので、おそらく「自立」を狭義の「自分のことが自分でできる」に偏ってしまうように感じます。


「その人らしさを認め合う」ということは「自己決定の尊重」であり、

そのことは、個々の権利でもあります。

そういった意味で「福祉援助」は、権利擁護の実践です。


人材確保するためには、

この辺のことを専門職養成の過程に組み込むことはもちろんですが、

もっと若い世代、いや幼い世代の時に伝える必要があると思います。

それも理屈で「その人らしさ」や「その人の気持ち」の「理解(知る)」をするのではなく、

「感じる」こと共感力が必要です。


「福祉教育」「福祉学習」の取り組みを高齢者や障がい者に特化して行うのではなく、

人間理解をベースにした人権学習の視点で実施する必要があると考えます。

「人は社会的な生き者である」ということを

幼い時から学べる環境を作っていかなければ、

良き福祉実践者としての人材は育たないように思うのですが、いかがでしょうか?




2017年8月7日月曜日

「地域包括ケアシステムは耕すところから」という話を耳にして感じたこと


今日は介護支援専門員の法定研修での演習指導の予定でしたが、、、

台風5号の影響で休講、順延となりました。

夏の甲子園と一緒で昨夕のうちに連絡が入りました。」

おかげで、自宅でのんびりと、、、ごそごそ過ごしました。(笑)


最近のケアマネジャーさんの研修で、

個別ケースから地域課題の抽出といった流れがあります。

そのこと自体は大事なことで、

丁寧に取り組んでケアマネジメントの機能としても

ケースアドヴォケートからクラスアドヴォケートに移行する

思考の流れにも繋がると感じているのですが、、、


国や地方行政も

ついこの間、このような学びを取り入れて

実際の現場でもすぐにできると考えられているのではないか?

そんな風に考えていないかしらん?

って、懸念しているのです。


話をグーッと現実に向けてみると、

個別支援のアセスメントを行うときに、

クライアント個人は家族という社会に属していて、

いくつかの課題は家族との関係性の中で生じている。

そしてクライアントを構成員として含めた家族は、

近隣のコミュニティや、職場といった構成員個々が繋がっているコミュニティの影響を受けている。

また、それらの家族外とのつながりは地域の中にある場合も結構ある。

このようなクライアントシステム全体を見ようとしているケアマネジャーがどれくらいいるのだろう?


まず、ケアマネジャー一人一人がそのような視点で課題を捉えようとしなければ!

その上で、地域を耕すための繋がりを丁寧に作っていかなければなりません。

地域の中で、個々のケースを支援するチーム作り、

よく言う「顔の見える関係」


そうして、たくさんの「顔の見える関係(チーム)」ができてきて、

それぞれのチームで似通った課題を共有したときに、

地域の中でそれらを解決するための土壌が育まれてくるのです。


本当にコミュニケーションができる仲間作りなしに

形だけのチームを作っても機能しません。

コーラスにに興味の無い人集めて合唱団作っても

良い合唱はできません。

「合唱って楽しいですよ」って伝えて、

まず、興味を持つ人から仲間を作り、形を作っていかなければ。


そうやっていくことで、

「自分たちも安心して暮らせる地域になってきたね」と。

そういう実感が積み重なっていくことが、

「耕す」ということで、

一鍬一鍬いれるように、人と人をつないで、

地域という畑が柔らかい土となり、

「自分らしく安心して過ごすことができる地域とは、

お互いに支え、支えられる(支える人と支えられる人が混在している)

関係がある地域なんや」という考えが肥料のようにも行き渡ったところに種を蒔くから、

芽がでるんです。

そして茎が伸び、葉が開き、花が咲く。そしてやっと実る。

そう、やっとの事で本当の意味の地域包括ケアシステムができると思います。


「報・連・相」という考え方が、

山種証券の山崎社長が意図したことと違って形骸化してしまったように、

「地域包括ケアシステム」も今のまま進めていけば

中身の詰まったものにはならないように感じています。




2017年8月1日火曜日

ちゃんと「伝える」ことなしにチームはできません


8月になりました。(笑)


昨日アップしたブログの最後で

ケアマネジャーのグループ演習での

コミュニケーションが気になるというようなことを書きました。


ケアマネジャーの法定研修の多くの時間はグループワークです。

他府県の様子をたくさんは知りませんが、

兵庫県ではそうです。


個人ワークで自身の考えをまとめて言語化して、

次に、グループ内で発表し合って共有する。

というような進行がよくとられます。


そのときにです、

発表している人が他のグループメンバーの人とアイコンタクトしていない。

うつむいて、自分のメモを読み上げるように発表する。

そう、伝えるというより、読んでる。

他のグループメンバーも、発表している人をほとんど見ずに

うつむいてメモをとる。

これがグループにおける共有といえるのでしょうか???


コミュニケーションとは「伝える」という行為です。

「ことば」は大切ですが、非言語の方が力を持っているのは

皆さんご存じの通りです。



私はグループ演習で、

追加資料やポストイットなどの物品を

事務局の方に配らずにいてもらって、

グループの誰かに取りに行ってもらうことをします。

上げ膳据え膳の研修が嫌なこともありますが、

そういったシチュエーションで

どの様なコミュニケーションが生まれるのかを観察したいからです。


取り入った方が物品等をグループに持ち帰り、配布するとき、、、

ほとんどのメンバーが「ありがとう」を発しません。

「係なんだから取りに行って当たり前」という感じです。


いやいや、取りに行ってくれたのだから

たとえ係であっても「ありがとう」は云おうよ!!


相手の思いを、非言語も含めてちゃんと聴き、

自身の思いを、相手を見てちゃんと伝えようとして、

自身のために動いてくれたのなら、
(体だけでなく、心を動かしてくれたときも)

感謝しようよ。


そのことができないで、

チームアプローチなんてできないし、

地域包括ケアシステムなんて

ずーーーーっと先のまた先のお話だと思うのですが、

いかがでしょうか?

2017年7月31日月曜日

必要なところに、必要なときに、必要な分だけ・・・


気がつけば7月も今日だけとなってしまいました。


先日、ある方から、

「稲松さん、お体大丈夫ですか?」と聞かれました。

「大丈夫ですよ。でも、どうして」と返すと、

「ずっとブログを書いておられないので、どこか調子でも悪くされてるのかと・・・」

あまりにもブログの更新をしないので、

心配していただいてみたいで、、、申し訳ございません。


基本、元気ですよ!!


6月の半ばに寄せていただいた大分県の日田市が

集中豪雨のためにひどい被害が出たり、

日本のあちらこちらで、局所的に災害が起こっています。

かと思えば、水が不足しているところもあるようで、、、


うまくいかないものです。


雨だって人の暮らしには必要不可欠なもんです。

だからといって土地が対応しきれないほど降られても

ありがたくありません。というか、迷惑です。


人からの支援も必要な分だけでかまいません。

それ以上の支援は、ありがた迷惑でしょう。

無駄になるし、自立を阻害します。


「必要なところに、必要なときに、必要な分だけ」

ケアマネジメントの極意と同じです。


それと、コンスタントに必要量を確保するということです。

しばらく、降らなかったからまとめて降るのがいいわけではありません。

継続的に、計画的に、が肝要です。

自然は、計画通りにならない場合がありますが、

支援は、ある程度計画はできます。


ただ、人間も個人差や気分ということもありますので、

いつもいつも計画通りにはいきません。


だから、都度の確認が必要なんです。

その手段がコミュニケーション(面接)です。


この間、ケアマネジャーの実務研修や専門研修

主任研修や主任更新研修と出務しましたが、


演習の中身より、そこで行われるコミュニケーションが気になる稲松でした。

あまり更新しないとご心配をおかけしますので、

久しぶりに、つれづれなるままに書いてみました。

2017年6月29日木曜日

「自立支援」には「全人的理解」が必要


相変わらず、

対人援助の基本的なお話や、

事例の振り返りをしながら学びの時間を共有する日々を過ごしていました。


この間、感じたことは・・・

「自立支援と全人的理解とは」ということです。


「自立」ということに関しては、

「単に自分の生活を自分で賄える」という意味ではなく、

「自分の暮らしを自分で選択して生きる」という

「自己決定」をキーワードにした「自立」ということを予てからお伝えしてきました。

だからこそ、「自立」ということが「その人らしい暮らし」に結びつくわけです。


であるとすれば、

アセスメントにおいて利用者の課題を明確化する際にも、

目標となる暮らしは「その人らしい暮らし」になるわけで、

単に、健康に関して病歴や現病歴、服薬の状況、

ADLやIADL等々の身体的側面だけでなく、

「どのような暮らしを望むのか」というところに意識が向く(行く)必要を感じます。


「どこで、誰と、何をして、どの様に暮らすのか?」

そのために、健康をどの様に管理する(病とどう付き合う)のか?

何ができるようになって、どの部分をサポートしなければならないのか?

という思考になるはずですよね。


そのときに、我々の理解とは違う「希望」が表明されたりする。

非常にユニークな「こだわり(価値観)」を主張されたりする。

そういうクライアントさんが出現したときに、

「なぜ、そうなのか?」を考える必要が出てくるはずです。


そうすれば「自立」を支援するためには、

クライアントを「全人的」に理解する必要が出てくるのです。


そのためには、

「認知症の」や「アスペルガーの」や「統合失調症の」というところを

入り口にしてクライアントを見ないことです。

これらの疾患名や障がい名は重要な情報ですが、

一部です。

全人的なその人のほんの一部です。


まず人そのものを理解したいという思いが大切だと感じています。