で、朝からテレビを見たり何ですが、
NHK「あさイチ」の特集で、
「親の介護向上作戦」というのをやっていました。
「親の介護が向上する」
素晴らしいことだと思います。
が、何を持って「向上」とするのかはよく考えなければなりません。
介護を行うのは家族だったりするのですが、
介護を受けるのは主体者である本人だからです。
介護を受ける立場、する立場の両方の視点が必要であることが大切です。
その上で、作戦を立てることは大切です。
私にとって「作戦」=「ケアプラン」です。
ですから、
ケアプランを作って行くプロセスには
主役である「利用者」本人や家族も関わるのが原則だと思うのです。
今日の番組に大きな問題は感じなかったのですが、
タイトルに「介護嫌がる親を変えた魔法の言葉」と謳っているところは
要注意と感じてしまいました。
「魔法の言葉」なんていうと、
「介護を嫌がる親には、こういう言葉を使えば必ず上手くいく」
みたいに感じる人が、家族のみならず専門職でも勘違いする人が出てくるからです。
確かに、「個人にとってモチベーションを上げるキーワードが存在する」
ということは、私も経験してきたことですし、否定しません。
ただし、それには個別性があって、
「その人にとって」というところが肝です。
要するに、しっかりアセスメントして、
その人らしさに近づく目標設定がされて初めて「言葉」が生きてくるのです。
番組の中では、渡橋のケアマネジャーMさんが上手に開設されていましたが、
タイトルや新聞のラテ欄だけを見ると誤解されてしまう可能性もあります。
専一も書いたように「唯一の正解」は存在しません。
対人援助の答えは、
一つ一つ考えて、話し合って、作り上げていく事が必要です。
そのしんどい作業を通らなければならないので、
ただでもしんどい目をしている本人や家族の支援者として
毛尼苑ジャーが必要なんです。