2017年2月28日火曜日

2700名の民生委員さんにエール!!


本日は午後から、

新任民生委員児童委員研修:丹波ブロックが

山南町の「やまなみホール」でありました。

2月の初旬から、県下8カ所で開催されてきた研修も

本日が最後でした。

この間、2700名あまりの方が受講された計算になります。


民生委員さんのなり手がなかなかいないために、

空席となっている地域もあるのですが、

それでも多くの方々が地域福祉の担い手となってくださっていることを実感できました。


8カ所それぞれの会場で

実践報告をくださった現任の民生委員さんや主任児童委員さん。

皆さんのご報告のまとめをさせていただきながら、

その真摯な取り組み姿勢に学ぶところもたくさんあって、

私自身、大いに刺激を受けました。


昨年12月に新たに民生委員児童委員になられた皆さまも

是非是非、担当地域にあって

たくさんの地域住民の方々の笑顔を生み出されますことを

心よりお祈りしております。とともに、


ぜひ、思い込まずに理解する姿勢を大切に

あせらず、あわてず、あきらめずに

取り組み・ご活躍されますことを期待しております。


2017年2月27日月曜日

1にも2にも、アセスメント。


今日は、兵庫県社協で事例検討会。

参加者は、福祉サービス利用援助事業の各市町社協の専門員さん。

先週月曜日の姫路会場に続く第2弾です。


本日の検討会でも感じたことはアセスメントの重要さ。

事例提供者の検討課題は

「どのように支援の方向性を見立てるか?」

というものでした。


検討者からの質問に答えながら、

クライアントの人となりに関しての質問に対しては

情報をとれていないことが多いことに提供者自身が気づいていました。

クライアントがなぜ自身が損をするようなお金の使い方をしてしまうのか?

その辺りのこと何となく気づいていたのですが、

それを確認するための情報を収集できていませんでした。


福祉サービス利用援助事業は、

単なる金銭管理業務ではなく、

「自立支援のために」という目標があります。

そう、「その人らしい暮らしの実現のために」です。


ですから、アセスメントは必須なんですよ。


2017年2月26日日曜日

ケアマネジメントは、チームアプローチが前提です。


今日は午前中に面接が1本ありました。


1つのケースで、

クライアントの抱える課題だけではなく、

その家族も支援の必要性がある場合に、

ケアマネジャーはが1人で抱えこまずに、

他の支援者と共有していく見極めをどのタイミングでするのか?

というようなテーマです。


まず、アセスメントをしっかりするのですが、

クライアントと面接しながら、

家族の話題等が出されたときに、

その中から「違和感」を感じられるかどうかです。

(もちろん、家族の話題を話し手もらえるということが前提ですが、、、)


そして何らかの「違和感」を感じたときに

相談できるネットワークを持っておくことです。


医療的な問題に関する違和感であれば、医師・看護師・その他のコメディカル。

法的な問題であれば、弁護士。

さまざまなカテゴリーの違和感について

その専門家に相談できるネットワークを作っておくことです。


そして、押さえておきたいことは、

そもそもケアマネジメントを含む福祉対人援助は、

チームでアプローチするということを意識することです。

そのとっかかりがケアマネジャーであったとしても

アセスメントする中で、それぞれの課題に対する専門家と

連携するはずですから、

インテークの段階で、どのような他の専門職と繋がるかということは

おおよそ見立てがつくはずです。


その見立てが難しいときには、

同職種連携の中で、

できればスーパーバイザー的なポジションの方に相談できればよいのですが。


その時に注意すべき点は、

クライアントの支援が目的で相談するというスタンスです。

ケアマネジャー自身が苦しくて、情報を共有するのではなく、

あくまでも「クライアントの福利を優先する」といった

倫理観がベースにあることは大前提です。

「接遇マナー」とは、「面接気準基本の"き"」


昨日は、明石にある明桜会という社会福祉法人の

職員研修に呼んでいただきました。

介護関係の研修で知り合った方のセッティングです。

テーマは「接遇」。


稲松は「接遇マナー」というようなテーマでオファーをいただいても

一般的な接遇マナーの講師の方のように

「お辞儀の仕方」「名刺交換の仕方」「電話での対応」等々は

全くといっていいほどしません。てか、できません。


私にとっての接遇マナーとは、

「相手を不安にしない、不快にしない」ということです。

そして、このことは

対人援助の仕事をする者にとっては、

基本の中に含んでいると思うからです。

で、研修内容は対人関係の基本的なお話しと

そのことを実践するために必要なコミュニケーションのお話しです。

挨拶や自己紹介、非言語による「笑顔」

相手の気持ちを「傾聴」し、「受容」し、「共感」する。等々、

相手を不安・不快にしない、安心して、信頼してはなしていただく礼儀です。


そう、「接遇マナー」とは「面接技術の基本」なんです。

2017年2月24日金曜日

個人情報共有の取り組みについて地域特性に合わせた条例があれば・・・


今日は、新任民生委員児童委員さんの研修 第7弾。

但馬ブロックは、「夢千代日記」で有名な湯村温泉がある新温泉町。


先週に降った雪がたくさん残っていました。


兵庫県は日本海に面している但馬ブロックから

山間部に広がる北播磨・中播磨・丹波ブロック

瀬戸内海に面している西播磨地域・東播磨ブロック

太平洋のも接している淡路ブロック

と多様です。(神戸市は政令指定都市なので県の管轄外)


民生委員さんが向き合う、地域課題もそれぞれ特色があります。

ということは、その地域内に暮らす個々の人たちの文化にも特色があります。


個人情報についても、

都心部と郡部ではやはり違います。

制度的には一律な基準はありますが、

運用に関しては、やはり差があることは否めません。


そういう場合に、杓子定規に線を引いてしまうと動きがとれないこともあります。

かといって、ルールで決められている以上は従わねばなりません。


今後、地域でのケアシステムを実践的に動かしていくときには、

支援を必要としている人の個人情報をどのように教諭するのか。

ということについて、実践的なルール作りが必要だと思います。

なぜなら、地域ケアシステムの中には多くのインフォーマルなサポートが存在し、

最も重要な担い手になることは必須だからです。


この場合に、地域特性は勘案されなければ難しいと感じています。

で、要支援者の個人情報の取り扱いについては、

圏域における条例のような形で運用するなどの

工夫を試みていくことが必要だと思うのですがいかがでしょうか。




法定研修で、自身の偏りを克服する


昨日は、

兵庫県の主任介護支援専門員更新研修Dコースの8日目の演習指導でした。

例の、7つの項目に分けられた事例を用いた演習、

「家族支援の視点が必要な事例」


以前から稲松は、

新カリキュラムに関して不都合な点を書いてきましたが、


本日は違う視点で、

援助職者がクライアントをアセスメントする場合、

多面的に情報を収集・整理することが求められます。

身体的・心理的・社会的にとカテゴライズされたり、

ICFの概念図を用いたり、

ジェネラリストモデルであったり、、、


ところが、援助職者も人間ですから

どうしても項目に偏りが出てきたりします。

ケースによってもありますが、

援助者自身の癖だったり、価値観お方より出逢ったりします。


今回の研修カリキュラムでは

7つの視点での事例を繰り返し振り返ることを行います。

そのことによって、自身が見逃しがちな視点でのアセスメント項目、

すなわち苦手としている領域のアセスメントについて

意識しやすくなるのではないかと考えられます。


せっかく、日数をかけて学ぶのですから

前向きに、自身のプラスになる、ってことは、

利用者にとってもプラスになる時間としたいものです。

2017年2月22日水曜日

「利用者主体」ってこと

今日は午後から、新任民生委員児童委員研修の第6弾。と晩方に社会福祉施設の介護職員(在宅支援メインで)さんの研修、二本立てでした。

午後からの研修テーマは対人援助の基本視点です。

晩の研修のテーマは「身体拘束廃止等について」でした。

午後からの研修では当然ですが、晩の研修でも「利用者が支援関係の主体であること」を丁寧にお話しします。

身体拘束とは「援助者側の都合で利用者の動きを封じ込めること」で、その行為は「援助者が主体」になっているからです。

要は、身体拘束も含めて虐待というのは対象者を支配する、すなわち援助者主体の現れなんです。

福祉援助に関する様々な研修で、基本的なことにもっと時間を割き、力を入れて欲しいと思うのは こういった理由からです。

その人らしい暮らしを支援すると言う表現も、利用者主体ということです。

その実践のために、基本的な知識を学び、技術を身につけたいのです。

これらのことを押さえずに、手技などの技術を学んでもおおよそ使えるものにはならないと考えますが、如何でしょうか?

利用者主体ということをサラッとではなく、もっと重く受け止めて、学ぶというか、カラダに染み込ませて欲しいと思います。
--
****************************************************************************
稲松 真人(いなまつ まこと) 兵庫県対人援助研究所 主宰
〒675-0146 兵庫県加古郡播磨町古田1-3-41
Tel.&Fax.:079-437-9745
****************************************************************************

2017年2月21日火曜日

裏と表、どっちが良いかは決めづらい

本日は、北浜でOne Visionのケアマネジャーさんの勉強会。

今日はロールプレイしました。

「クライアントとの距離は?」
「メモを取るのはどうか?」
「場所は、自宅と事業所どっち?」

面接に関するハテナは色々ですが、シチュエーションやケースによって異なることも多く、一概に決められません。

距離感や角度などは、スタンダードな考え方はあるかもしれませんが、それでも決めつけるのは危険です。

むしろ「表の時も裏の時もある」と心において「今はどっちが良いのか」をその時点で判断する癖、というか意識を待つことが肝要かと思います。
--
****************************************************************************
稲松 真人(いなまつ まこと) 兵庫県対人援助研究所 主宰
〒675-0146 兵庫県加古郡播磨町古田1-3-41
Tel.&Fax.:079-437-9745
****************************************************************************

2017年2月20日月曜日

人となりを理解すること


今日は、午前中西脇市でケアマネジャーの研修会。

午後から、姫路で福祉サービス利用援助事業の専門員さんの事例検討。

昨日のビジョンでも感じたこと。


アセスメントで、

クライアント像を深めるときに意識したいこと。


その人そのものを理解したいと思うこと。


要するに、

認知症の〇〇さん。

被害妄想の〇〇さん。

アルコール依存の〇〇さん。

ではなく、〇〇さんがどのような人かという視点。


基本の“き”ですが、

事例を振り返ってみると

意外とできていないことがある。

その方そのものを理解しようとして、

その人が、

認知症になった。

被害妄想が出現した。

アルコール依存になった。

という風に捉えることは重要だと思います。

2017年2月19日日曜日

気持ちを言語化すること


本日は、午前と午後で面接が3本でした。

午前中のバイジーさんは、という支援事例の振り返りを通じて

課題を探って、今後にどう繋げるかを考える。

スタンダードなビジョン。


午後の二人。


一人目の方は、事例を準備しておられたのですが、

それよりも「愚痴を聞いて欲しい」ということで、

ひたすら傾聴+感じたことをお伝えする時間でした。


お二人目の方も、事例についての不条理のような部分をひたすら語られました。


面接では、時に、愚痴や不満、悩みごとをひたすら聴くときがあります。


稲松は、「どうしようもないかも」といった気持ちを

言語化して、聴いてもらうことも時には必要だと考えます。

バイジーさんが語る内容を傾聴して、受容することに徹します。

解決しようなどとは考えずにひたすら聴きます。

相手の語りを邪魔しないように聴こうとします。


そうすると不思議なことに、

バイジーさん自身が気持ちを整理して行かれることがあります。


昨日は、学びの上でも経験を振り返り言語化することを書きましたが、

精神衛生上も、感情の部分を言語化して語ることは重要です。

対人援助職者のような感情労働者にとっては

必要な行為だと感じます。



支援の取り組みを発表すること

昨日は、神戸聖隷福祉事業団の総合研修「研究発表」会があり、審査員ということで呼んでいただき発表を聴かせていただきました。

18題の様々な内容でした。集団に馴染めない3歳9ヶ月の女の子の一般の保育所に笑顔で通えるまでの支援や、公路生活者の就労支援、特養の拘束廃止支援、、、等々。

成功事例だけでなく、「試行錯誤の末少し前進できたかしら?」というものも。

しかし、全ての事例がそのプロセスにおいて「観察し」「考え」「計画し」「共有し」「実践して」「評価・振り返る」を丁寧に行なっているものでした。


事例検討会でもそうなんですが、実践したことを振り返り、言語化して発表することは大切なことです。

自分だけで振り返ると、どうしても結果に目が行き「できていなかったところだけを反省したり」逆に「上手くいったところを拾って評価したり」することがあるからです。

プロセスを振り返り、言語化して発表するところに意味があるのです。

生活支援はプロセスの支援だからです。

プロセスを振り返り、検証することで気づきが生まれ、次の実践に行かされるからです。

「経験知」とはそういものだと思います。

--
****************************************************************************
稲松 真人(いなまつ まこと) 兵庫県対人援助研究所 主宰
〒675-0146 兵庫県加古郡播磨町古田1-3-41
Tel.&Fax.:079-437-9745
****************************************************************************

2017年2月17日金曜日

関係性を作るはじめの第一歩


今日も新任民生委員児童委員さんの研修。

第5弾は淡路島の洲本、もちろん淡路ブロックです。


午後の後半に、90分相談援助についてお話しするのですが、

時間が短くて、充分お話しができないのが少し残念です。。。


私のお喋りの後に、

先輩民生委員や主任児童委員さんからの実践報告があります。

先日も触れましたが、

前向きに、対象者さんに関わる素敵な方に出逢えます。


民生委員を受けてはじめに感じることの一つに、

「『民生委員は何する人ぞ』を知っている方が少ない」ということだそうです。

そこで、地域の行事や集まりに出かけたり、

市域の対象者とおぼしき人のお宅に訪問をしたり、

地道な努力を重ねていらっしゃいます。


自身の役割と共に「存在」を知ってもらう働きです。


援助関係を形成するときに

バイステックより先に必要なのが

出逢うことです。

援助職者は、対象者つまりクライアントの理解について

非常にエネルギーを使います。

当たり前といえば当たり前のことなんですが、

それと同じくらいエネルギーを使いたいのが

援助職者である自分を知ってもらうことです。


お互いの存在を認識し合わないと、

関係性は生まれません。

そして関係性が芽生えたところで

バイステックを意識することが必要なんです。

2017年2月16日木曜日

研修・学ぶことを楽しむ


先日、和歌山の主任ケアマネジャー研修を終えました。


何人かの受講生さんから、

「楽しい研修でした。また、まだまだ学び続けたいと感じました」

というような、メールなどをいただきました。


研修は、「真面目」に取り組まないと行けません。

が、「楽しい」「笑顔がある」は、

「不真面目」とはイコールではありません。


研修は、「楽しく、真面目に」取り組むものです。


同じく「ユーモア」があるのと

「不真面目」もイコールではありません。


私は、井上ひさしさんの言葉を講師としての目標にしています。


「むつかしいことをやさしく

 やさしいことをふかく

 ふかいことをおもしろく

 おもしろいことをまじめに

 まじめなことをゆかいに

 そして ゆかいなことはあくまでもゆかいに」

です。

2017年2月15日水曜日

本日の民生委員さんの研修で感じたこと、、、



今日は、兵庫県の新任民生委員・児童委員さんの研修4カ所目

北播磨ブロックは、小野市の「うるおい交流館エクラ」でした。

380名ほどの方が受講されました。

北播磨ブロックは2/3ほどの方が新たに改選されたそうで、

最近の傾向として、2期3期と受けられる方が減っているようです。


大変なお役目ですので、

1期3年受けられれば「次の方にお願い」というお気持ちになられるようです。

そのお気持ちも充分理解できるのですが、

全県でのアンケートでは、

「何故、民生委員を受けられたのか?」という問いに対して、

「断り切れなかった」という回答が大多数を占めるそうですが、

1期3年を迎える時点でのアンケートでは、

「やりがいを感じる」「ある程度やりがいを感じる」が9割を占めるそうです。


地域福祉の大切な担い手で、直接対象者と関わるポジションですので、

対象者の方々から観れば、あまり頻回の変更になると

「『せっかく顔なじみになって、信頼もできるし、これから色々相談したいなぁ』

と感じる頃に新しい方に変ってしまって、また、最初からお話ししなければならないし、

次はどんな方が受けられているのかもよく分らないし・・・」ということが起こります。

そう感じると、できる限り複数期つとめて頂けると助かります。


そう考えると、地域福祉を担当するポジション、

地域包括や障がい者の相談センター、

行政の窓口だって、3年に一度「異動」があるのはマイナス面が大きいんですよね。


だから、地域のことは地域で関わる仕組みづくりが要るのです。

ただし、行政はそこにしっかりと政策的・経済的な支えをつけることですよ。

サポーティブに、厳しく。


昨日、無事に和歌山県主任介護支援専門員研修の最終日を終えました。

受講生の皆さま、本当にお疲れさまでした。

そして、「新たな歩み」おめでとうございます。

最後に宣誓したことを、ぜひぜひ実践してくださいね。


最終日の午後、まとめの部分でのグループワーク、

どうしても「気づきの事例検討会」の余韻を感じつつだったので、

支援者支援の際にいかに「支持的であることが重要であるか」を押さえていただけていました。


振り返りまとめでも、お伝えしましたが

サポーティブなことは重要です。

それは間違いありません。

でも、サポーティブということは、

決して「甘い」ことではありません。

支援とは、他の人の生活や成長に関わるので、

実践の中には「厳しさ」が必要になってきます。

その部分も、しっかりと意識してください。

そして、「厳しさ」と「支持的」の両方が必要なので

難しいし、だからこそ専門職なのです。


主任研修の終了は新しいスタートラインです。

「ゆっくりと前向きに」歩みを続けてください!

応援してます!!




2017年2月13日月曜日

狙わずに、丁寧な実践を!!


今日は、和歌山県の主任ケアマネジャー研修の10日目。

5日目の午後から

個別事例の振り返りとスーパービジョンの学びを

「気づきの事例検討会」を通して続けてきました。

今日の午後と明日の午前中、

実際に「気づきの事例検討会」を実践してもらいます。


ほとんどの受講生の方が、

じっくりと時間をかけて事例を振り返る経験はありません。

が、学んできた考え方やルールを丁寧に実践されていました。


また、各グループを担当して頂くファシリテーターは、

5年前から和歌山の地で継続的に

「気づきの事例検討会」を実践している方々です。

力強い協力者です。

とはいえ、伝える側の経験は少ないので、

その方々にとっても、貴重な学びをされていることと思います。


共有する時間の中で、再アセスメントの重要性や、

サポーティ部に関わることの意味を意識し、

根拠を持った質問を言語化することの難しさを感じられたようです。


明日、最終日。

午前中は、本日観察されていたメンバーが事例検討会を経験し、

今日の午後経験したメンバーが観察されます。

また、今日とは異なった気づきがあることと思います。


「気づかねば」ではなく、

基本的なことにを丁寧に行うことで

「気づき」が生まれることを確認して頂ければと思います。

クライアントの不安を受け止める


昨日は、午前中に面接が一つありました。

前回からの約束で、逐語録を振り返りました。

電話相談の逐語録です。


詳しい内容はかけないのですが、

ケアマネジャーさんではなく、

在宅の医療機関の紹介等を行う窓口の相談員さんです。


バイジーさん自身の振り返りでは、

「もっと早い段階で素子リーニングができれば」

と考えておられますが、

インテーク面接で

スクリーニングシートみたいな質問事項を確認するというやり方は

お奨めできません。

最小限のお話を聞くということで

相手の気持ちも整理できるからです。


スクリーニングだけでは関係性ができないと思っていらっしゃる方が多いように思うのですが、

実は、電話に出た段階で関係性はスタートします。


渡部律子先生は著書の中で、

インテーク面接においてクライアントの不安に対応することを押さえておられます。

ワーカーが、自身の業務を優先しようとすれば忘れてしまいがちな点です。

そして、その手当ができるのでクライアントは安心して語ることができるのだと思います。


バイジーさんは、その辺りを押さえながら

クライアントの語りの中でスクリーニングを行い、

いくつかのポイントを再確認していただいた上で

必要であれば再度連絡くださるようにアドバイスして

面接の受話器を置いています。


このような対応を心がけていると

この相談者は、次に何かあれば連絡をしようと思ってくれるのではないでしょうか?

言い換えれば、バイステックの原則等を意識した面接を心がけることだと思います。

2017年2月12日日曜日

ショートゴールの意味

昨日は、関西混声合唱フェスティバルでした。

今年は隔年の定期演奏会の年、5月に本番中の本番があります。

その日を目指して、毎週末練習に励んでいるのですが、練習だけでモチベーションを保つのはなかなか難しいものです。


合唱祭や関西混声フェスのようなステージは、定期演奏会ほど、大きなステージのイメージではないにしろ、お客さんの前でうたいますし、合唱関係者が多く聴いてくださるという意味では目標の1つです。

ケアプランで言うところの短期目標に似た感じがします。


このショートゴールにはモチベーション維持以外にもう1つ意味があります。

それはモニタリング的なチェックです。現時点での演奏で、できているところと、まだまだの部分を確認することです。

事例検討にも似ています。

5月の本番を目指して、また顔晴ります。

--
****************************************************************************
稲松 真人(いなまつ まこと) 兵庫県対人援助研究所 主宰
〒675-0146 兵庫県加古郡播磨町古田1-3-41
Tel.&Fax.:079-437-9745
****************************************************************************

2017年2月11日土曜日

対象者を理解するといこと


昨日は、神戸市北区で

高齢者の見守りボランティアさんの研修会

晩方はケアマネジャーさん有志の事例検討会でした。


民生委員さんや地域福祉活動のボランティアさんの研修で

お伝えすることに

「思い込みで対象者を理解しないでください」

ということです。

相手の立位置で、立場で理解しようとしてくださいということです。


晩方の事例検討会では、

利用者さんと家族の思いに寄り添ってアセスメントする際に

思いに寄りすぎて、客観的な力をアセスメントする視点が不足していたことに気づきました。

事例提供者のケアマネジャーさんは優しいだけではなく、

冷静な目も持ち合わせている方ですが、

それでも自身の思いが勝ってくると

アセスメントの目に要らぬ遮をかけてしまうようです。


人を理解する場合に

こちら側の主観だけで理解してしまうのは避けたいことです。

その上で、客観的な視点と、共感的な視点と、

両方の視点が必要だということですね。

2017年2月9日木曜日

基本的なことを実践されている民生委員さんに出逢いました


本日は、兵庫県新任民生委員児童委員研修第3弾

中播磨ブロック 姫路会場でした。


稲松がお話しする内容は毎回同じです。

が、先輩民生委員からの実践事例報告は

各地域で違う方が登壇されるので内容は異なります。


本日の民生委員さん報告を聞いていて「素晴らしい」と感じたこと。

<振り込め詐欺兼悪徳商法>

「注文したこともない商品が送り届けられて料金を請求された事例」について

対象者が不安になられて民生委員さんに相談の電話があったとのこと。

「直ぐに訪問し、対象者が不安であることを傾聴し、

ことの経緯を確認してから、消費者相談センターに電話をすることを提案し

ほん人の了解を確認してから電話をかけました」


まず、電話での声が尋常ではない「落ち着きのなさ」であったので

緊急(生命の危険ばかりが緊急では無い)を判断し、直ぐに訪問している点。

次に、傾聴してクライアントの不安に手当てしている点。

客観的な情報としての「ことの次第」を確認して具体的内容を把握している点。

専門機関である「消費者相談センター」にキッチリと繋いでいる点。

その際、本人に情報提供するだけでなく、相談の電話をかけることに関して

本人の了解を得ている(自己決定を促している)点。


この民生委員さんは、書道面接の基本的なことをさりげなく行い、

実践事例として報告しているのです。


対人援助の専門教育もトレーニングも受けていなくても

できる人が居ることに驚き、感心してしまいました。

もちろんコメンテーターとしてその辺りのことに関して

賛辞をお伝えしました。

2017年2月8日水曜日

愚痴を、単なる愚痴で終わらせない


今日は終日、兵庫県介護福祉士会のファーストステップ研修でした。

本日のテーマは「自職場の分析~課題の理解と解決の方法を考える~」


最初の演習は、KJ法の手法を用いて

日頃感じている職場での不満や困っていること愚痴をポストイットに書いて

出し合って分類していきます。

その作業の中で、満や困り事・愚痴の原因は何かを探っていきます。

もちろん、単なる愚痴というのも含まれるのですが

それも大切な「感じ」ですから最初から除外はしません。


原因と考えられる情報は客観的なもの主観的なもの等々

面的に取り上げて、それらがどのように絡んでいるかを考察します。


この困り事や不満の原因を分析することで

初めて対処方法を考えることに繋がります。

具体的には、不満が同友原因で起こっているかを観ることで

どこを、どのようにすれば良いのかが見えてくるからです。

また、課題を明確にすることで、

本当はどのような状態であることが望ましいかが分ります。

それが目標です。


目標ができると、どのように行動をするかを考えて実行するのみです。

この目標に向かってすすむ方法を示すのが計画です。


PDCAの手法は、ケアプランだけでなく、

業務改善等でも考え方は同じです。

後は、実践です。

そこで注意したいのは、

本当に小さな一歩でも実行できることを

具体的に定めることです。

そして、実践を振り返ることです。


愚痴を放置するのではなく、

愚痴からでも仕事を見つめ直すことは可能です。

そして、その取り組みは利用者さんにいいケアを提供するためなのです。

2017年2月7日火曜日

思い込みで勝手に理解しないこと


今日は兵庫県の

新任民生委員児童委員研修の第2弾、

東播磨ブロック:加古川会場でした。

いいお客さんで(って表現はおかしいかもしれんのですが、、、)

真剣に聴いてくださり、笑って欲しいところで笑い、

うなずいて欲しいところでうなずく。

前回の西播磨でもそうだったのですが、

話し手としては、とても喋りやすい。


傾聴の方法をお話して欲しいと言われますが、

傾聴の姿勢とは、そういうものです。って感じ。

できておられます。


後は、理解するプロセスで

思い込みで理解しないことですね。


本当の「傾聴」は相手の意図通りに理解するところまで

と思ったりしているのですが、

敢えてコミュニケーションを分割して考えると

聴いたことを自分勝手に理解するのではなく、

自分が捉えた内容をうまく相手に確認することが必要です。


稲松は、ハンチング帽をかぶったままお話しします。

色々なことを思い込んでおられるようで、

「帽子を脱がないということは、、、そうなんだ。。。」って!

確認してくだされば、

「寝癖を押さえているのですよ」とお教えするのに。

変に気を遣って頂いて恐縮です。が、

髪の毛はたくさんありますから(笑)


クライアントを理解するときには

笑い事ではありませんので、

相手の意図で理解する意識と努力が必要です。

ポジションを担う覚悟


5日の日曜日、

午後から西神戸混声合唱団の特別練習。

帰宅後、自治会の定例会資料の印刷、

ギリギリ間に合って、定例会出席。

終了後、和歌山に移動。22時前にホテル到着。

6日(月)午前午後と和歌山県主任ケアマネジャー研修。

夜帰宅。


今日は、午後から兵庫県新任民生委員児童委員研修

東播磨ブロックです。


色々な役割をいただいてます。

これをそれぞれの関わりの中のポジショニングというのでしょうか。


家族の中では、「夫」であったり「父親」であったり、

合唱団では「指揮者」であったり、

自治会の中では「総務」であったり、

そして、研修会では「講師」であったり。


求められる役割、果たす役割。


主任ケアマネジャーのポジショニングは?

「地域作りの担い手」

「ケアマネジャーという支援者を支援し育成する役割」

等々、、、

主任ケアマネジャーの研修を受けるということは、

そのポジションを担う人になるということを意識し、

まず、覚悟しましょう!

2017年2月5日日曜日

季節のように前進

昨日は、西神戸混声合唱団の練習日。

先日も告知させていだだきましたが、今年は隔年の定期演奏会がある年です。

5月28日が本番。

練習も徐々に気持ちが高まって欲しいと感じながら、、、


2月に入って、インフルエンザが益々猛威を振るっているようで、私のSNSのお友だちやそのご家族も罹患情報をアップしておられます。
お大事に❗️

まだまだ寒いのですが、それでも季節は少しずつでも前進してるようで、ご近所の梅がチラホラと咲き出しました。


季節が巡り花が咲くように、私たちも季節の中で生活しています。

木々が花を咲かせるたびに少しずつ成長するように、私たちも少しずつ成長したいものです。

あわてない、あせらない、あきらめない。
です。

--
****************************************************************************
稲松 真人(いなまつ まこと) 兵庫県対人援助研究所 主宰
〒675-0146 兵庫県加古郡播磨町古田1-3-41
Tel.&Fax.:079-437-9745
****************************************************************************

2017年2月3日金曜日

新任民生委員さん、顔晴れ~!


昨年の12月に民生委員児童委員さんの一斉改選がありました。

概ね、1/3ほどの委員さんが入れ替わるようです。

兵庫県(政令市除く)でも、2,700人ほどの方が

新たに民生委員児童委員になられるようです。


本日より、新任民生委員児童委員さんの研修が始まりました。


2月いっぱいかけて、

兵庫県下8カ所(西播磨・東播磨・中播磨・北播磨・淡路・阪神・丹波・但馬(開催順))

で、開催されます。


稲松は、相談支援の基本の気の部分をお話しします。

要は、利用者本位や尊厳の保持、援助関係形成の原則や利用者理解等々です。


年々、民生委員児童委員さんに求められる役割が増えるのに、

逆に、なり手は減少しています。

ぜひ、なられた方は無理はせず、

でも前向きに、地域福祉の担い手となって頂ければと思います。

そして明るい実践をするために、私のお話しが役に立てば幸いです。

目標指向


昨日は、上郡町の心配ごと相談員さんの研修でした。

新しく相談員になられた方もおられるということで、

テーマは「どのような相談員が求められるのか?」


こういう役割を担うと

「何をしなければならないか?」

「どのようにやればいいのか?」

と考えてしまいます。

大切なことではありますが、

個々からスタートすると義務感がさきにたって

活動そのものが楽しくなりやすいです。


どうするのか、

「何を目指すのか?」

「どんな人がいいのか?」

を先に考えます。

そして、

「そのために何をすればよいのか?」を考えます。


いわゆる目標指向型です。

その方がモチベーションにつながりますし、

やってて楽しいように感じます。

2017年2月2日木曜日

教育者は、共感の気持ちを!


昨日は、和歌山県主任ケアマネジャー研修8日目でした。

「アセスメント祭り」と称して、

模擬事例を用いてのアセスメントの思考の流れを丁寧に確認します。

個人ワーク⇒グループワーク⇒発表⇒講師コメント

を基本に9時半~17時50分の長丁場でした。


午後の後半になってくると

受講生さんも、さすがに疲れ気味です。

講師としては、少しでもモチベーションを高めるために

色々と後趣向を凝らしたり、

それでもしんどいですから休憩をこまめに入れたり、

工夫はします。

でも、研修ですから

しんどくても頑張ってもらわなければならないこともあります。


実際にケアマネジャーとして働いているわけですから

11日間の研修に参加するだけでも大変なのに

稲松は、宿題も出します。

冗談半分に「いじめ」と言う人も居ますが、、、

いえいえ、受講生は基本的に自己決定して来てはりますから

自ら選んできています。

それが嫌なら、受講しなければいいと思います。


沖縄の中学生の暴行動画の後悔を観て、

「いじめではない」という見解を聞いて驚きました。

加えて「大きな怪我はなかった」とのコメント。

はぁ~、身体に大きな怪我はなくても、

心にはとてつもなく大きな傷ができていると思います。

あの、校長先生はご自身のお子さん、お孫さんが

同じように殴られ蹴られて、その様子を動画で公開されても

いじめではないというのでしょうか?


あたかもその立場に立ったかのように感じる

これを共感といいます。


今回の事件は「いじめ」であり、「傷害罪」でもあります。

研修の内容について書くつもりでしたが、

気ぃ悪いニュースが飛び込んできたので

後半からの内容になってしまいました。