社会福祉援助のゴールは「自立」であって、
その「自立」とは、単に自分のことが自分でできるといった狭義の「自立」ではなく、
自己決定に基づく、その人自身が生活を決めていくこと。
と説明します。
社会福祉の参考書的なテキストでは
「その人らしい暮らしの実現」といいたりしますが、
このことも同じ意味です。
広義の「自立」を「自律」と説明する方もいますが、
稲松の場合その表記はあまりこだわりがなくて、
社会福祉の世界でいう目標としての「自立」は広義であると解釈します。
自己決定に基づくというと、
「どこに住むか?」とか「どんな仕事をするか?」のように
結構大きな選択(自己決定)を思い浮かべてしまうのですが、
生活支援の場合、もっと日常生活に密着した部分での自己決定を重視してよいと思います。
(もちろん、どこに住むのかといった大きな部分も重要ではありますが)
朝ごはんに何を食べるのか?
コーヒーに砂糖を入れるのか?入れないのか?
ミルクはどうするのか?
今日は何を着ようかしら?
どの道を通って目的地に行こうか?
髪型は?靴は?・・・・
これらの日常茶飯の決め事もすべて自己決定と云えます。
そして、この決定の積み重ねが「その人らしさ」を作っているのです。
私たちがクライアントの自立支援を考えるときに
当たり前に自分たちが行っているチョイスができているのか?
という視点が必要だし、とても大切だと思います。
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