2013年4月22日月曜日

自分の思いと相手の思い

 

昨日は、
東播磨カウンセリング研究会の総会・記念講演会でした。

講師は
兵庫県カウンセリング協会理事長の石井要子先生。
「わたしのカウンセリング観」と題されて約90分間、
軽いワークも取り入れての楽しい講演でした。

後半のワークで、
「この部屋の中にあるものなんでも結構ですので、一つ選んでそのものになってください。
時計でもいいし、蛍光灯でもいい、机だって椅子だって言い、なんでも結構です。
そして『私は、〇〇〇です。私は、~~~~』という風に文章を作ってみてください。」
ということで、参加された方はそれぞれ個人ワークに取り組み、、、
ある人は「時計」に、またある人は「テレビ」に、「コンセント」に「火災報知器」に、、、
私は、
「私はイスです。
私はあなたがつかれているなら、座りたいと感じたなら腰かけてもらえます。
私はあなたを癒したいのです。
私は、あなたがほんの少し軽くなると、少し嬉しいです。」
と書きました。

ゲーム感覚の演習ですが、
イスになりきって書かれる文章は、私自身の思いです。
イスの姿を借りて語られる自分の思いなのです。

クライアントに共感するということは、
これとは違います。
クライアントの語ることを傾聴して受容して、
そして共感する。
「自分の思いを投射して共感したように錯覚してはいけない」ということを
先生はおっしゃっておられました。

確かに、面接現場ではありがちなことです。
援助者は、自分の思いと相手の思いを客観的に感じながら面接し、
クライアントを理解しなければならない。
基本的なことを思い起こさせてくれる時間でした。

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