2014年4月21日月曜日

言葉ををかける勇気、かけない勇気


先日、大阪に行ったとき、

帰りの電車で座っていたら、

パッと見た感じ80前後の女性が乗ってこられた。

私が「お掛けになられますか?」と尋ねると、

「ありがとうございます」とおっしゃったので席を譲りました。


私の隣には明らかに私より若い男性が座っていたのですが、

少しばつが悪そうに、私に会釈されました。


おそらく、席を譲ることを考えたけれど

言葉をかける勇気がなかったんです。

って感じでした。


確かに、こういうシチュエーションでは

言葉をかけるのに少し勇気がいるかもしれません。


これとは逆に、

クライアントやご家族、友人でもいいのですが、

落ち込んでいる時には、

少しでも慰めたり、

勇気づけたりしたいと思って、

言葉をかけたくなります。


ところが、言葉をかけることが逆効果の場合もあります。

本当に落ち込んでしまって、小さくなっていしまい。

できれば他の人に見られたくないようなときは誰しも経験があると思います。

そういうときは「そっとしておいて欲しい。」と思いませんか?


状況判断がいるのですが、

声をかけずに放っておく勇気というのもあるように思います。

(本当は、放っておくのではなく、見守っておくというのが正解なんでしょうが)

そういったときに勇気を出して言葉かけをして

かえって相手を傷つける場合もあるようです。

決して悪意ではないのですが、

そのことでこちらも落ち込んでしまうこともあり得ます。


対人援助の仕事をしていると

立場上、放っておけないと感じて

「何か気の利いた言葉かけでもしなければ。」

と思ってしまうのですが、

言葉かけをする勇気もあれば、

言葉をかけずにおく勇気もあることを知っておく必要があると感じています。

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