地域包括ケアシステムの話をするときなど、
「自助・互助・共助・公助」とよくいわれます。
私自身も、講演等で使用するフレーズです。
私のイメージとして、
国や行政は、自助や互助について熱く語りますが、
共助・公助についてはあまり語りません。
まっ、財源のこともおありでしょうから、
致し方ないことではありますが。
自助の部分は、
「できる限り、自分でできる部分は頑張ってください」ということで
至極当たり前のところなんですが、
なかなか難しいのは「互助」の部分です。
要は「お互い様」という関係性ですよね。
世間を見渡してみて、
お互い様がどのくらい通じるのかです。
先日テレビで、熊本の避難所からのレポートがありました。
「ここの避難所は、皆さんがお互い様の精神で助け合っているのでよかったです」
というような発言が聞かれ、素直に「よかったなぁ」と感じていたのですが、
一方では、
上階の子どもの足音が気に障るので、母親と祖母を刺殺したとか、
近隣の保育所の「子どもの声がやかましい」と怒鳴り込んでみたり。
もちろん、嫌なことを何でも我慢しなさいというのではありませんが、
「お互い様」の気持ちを実践するということは、
最初に、違うということを認めるところが必要だと思います。
「お互い様」は、それぞれ同じようなものだから、
助け合いましょうではなくて、
「お互い、違う部分もありましょうが、力を合わせましょう」
だと思うのです。
「お互い様の心」とは、
実は、もっとスケールの大きな話だと感じるのです。
ボランティア活動の根底にある
「大きな命のつながりのために活動する」といった考え方。
福祉行政だけではなく、
学校教育・家庭教育・社会教育の場面で
そういった考え方を育まない限り、
「地域包括ケアシステムの構築は、
絵に描いた餅のようになるんじゃないかなぁ」
って思います。
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