2013年10月14日月曜日

主観と客観性


昨日は、

兵庫県介護支援専門員協会の指導者養成研修4期生のグループ研究の中間発表でした。


指導者養成研修は、

兵庫県の協会が行っている、研修単位認定の流れで、3年間に50単位取得した人を基礎課程修了。

その後は、継続的に学んでいく生涯研修コース。

それとは別に、地域でのリーダー的役割を担っていただきたいという目的で設置している

3年間のプログラムです。


その3年目のプログラムを通して、

6~7人程度のグループで自由に課題を設定して研究活動を行ってもらいます。

昨日は、その研究の様子の中間発表だったのです。


研究のテーマ設定において、

日常の仕事の中で気になっていることや、疑問に感じていることをきっかけにしているグループがほとんどです。

「ケアマネって、ケアプランの中での仕事しかしてないみたいに云われるけど、そこに表現されてない仕事も結構してるよねぇ!」

とか、

「こうっは居の相談にのってて、私らが通常当たり前って感じてることが、伝わらへんねん。これって何でなん?」

とかです。


この、気づきは極めて主観的なところからスタートしています。

それをグループメンバーで議論し、仮説を立てて、

その仮説を検証するためにアンケート調査をしたり、インタビューをしたりします。

調査等の結果から考察をして、課題に対する仮説を確かめていきます。


仮説を立てて、そのことを確認するときに客観性が求められます。

「私には、こう見えるねん!」ではなくて「誰が見ても、こうやねん。」っていうことです。

たとえば、

「新人は、ベテランにくらべて基本的なことの実践力が弱い」という仮説を立てたとします。

そうすれば「新人」とはどのような人をさすのか、

「ベテラン」とはどのような人をさすのか、

「基本的なことの実践力」とはどのようなことをさすのか、

「弱い」ということのジャッジの物差しはどうするのか、

これらのこと、定義づけてから取り掛からないと、

研究の成果としては、あいまいな部分が出てくるために説得力がなくなってしまします。


ただ、あまりにも客観的なことをギリギリ云うと、

最初に感じた主観的な部分の魅力というか、イキイキした感じが失われて

発表としては退屈なものになることもあります。

昨日の中間発表をコメンテーターとして聴かせていただき、

その辺りが、苦労するところだと感じ、

終了後の各グループの話し合いでは、一緒に考えながらアドバイスさせていただきました。

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